教職員ネットワーク

トップページ > 教職員ネットワーク > 『シカ害学習 in 京大芦生研究林』フィールドワーク

『シカ害学習 in 京大芦生研究林』フィールドワーク

「野生生物と人間社会の共存」企画 第2弾
『シカ害学習 in 大芦生研究林』フィールドワーク
 京滋・奈良ブロックの教職員ネットワークは、1月11日に『食べて身近に考えるシカのこと』のテーマで、滋賀県東近江市での学習企画を実施しました。
  今回はその第2弾として、11月1日、マイクロバスで京大芦生研究林を訪問、京都大学農学研究科の高柳敦先生のご案内でシカによる食害の実態を見学しました。

 当日朝9時、17名の参加者は京都駅八条口をマイクロバスで出発しました。途中、「美山おもしろ倶楽部」のお店に立ち寄り、シカやイノシシのオリジナルソーセージなどのお買い物をすませ、少し走ったところにある「田歌舎」(たうたしゃ)で少し早い昼食をいただきました。
田歌舎代表の藤原誉さんは、学生時代、「この豊かな自然で自給自足の生活をすること」にあこがれ、卒業後、この地に移住、その後この田歌舎を10年前に立ち上げられたとのことです。ここで奥様や何人かの仲間とともに、狩猟活動され、お店でシカ肉、イノシシ肉の料理を提供されています。この日も、シカ肉を使ったおいしい料理をいただくことができました。また食後に、地元で活動されている方から現地の状況をつぶさにお聞きすることができました。
写真 写真
 食事後、ふたたびバスに乗り込み、芦生研究林をめざしました。ちょうど1時に研究林の入口に到着、鎖錠をはずしてそのまま林内にバスごと進行しました。約40分後、「長治谷」(ちょうじだに)に着き、そこで下車して、なお奥にすすみました。平地や山すそをすすんでいきましたが、下草も生えていない、いわば歩きやすいハイキングコースを思わせました。しかし高柳先生のお話では、かつては熊笹やさまざまな草類が茂っていたとのことで、シカが食べないシダ類を除いて、そこまで食害がすすんでいるのかと実感しました。
写真 写真
写真 写真
 小さな渓流をいくつか越え、ようやくたどりついたところは、13ヘクタールの広さ「森林生態系回復試験」エリアの入口でした。そこは鹿が侵入できないように(実際は若干頭数がすでに入り込んでいたようですが)、グリーンの網で囲ってありましたが参加者は特別に解錠して入りました。8年前にこのエリアがつくられた結果、以前の状態にこそ回復はしていませんでしたが、明らかに他の開放エリアとは違って下草が生え茂っているのを目の当たりにすることができました。

 そのあと、帰り際にグリーンの網(シカ柵)で囲われた小さな区画を見ました。これは「小実験区」で、36㎡の「閉鎖区」が8つあり、毎月、0,2,4,8,16日,全日、というように開放実験をおこなって、シカによる食害の程度を観察するものでした。
写真 写真
 今回のフィールドワークを通して、芦生の原生林が深刻な状況に陥っていること、簡単ではないが地道に復元の努力をかさねていくことの大切さを学ぶ機会となりました。またシカ害の一面だけをとらえるのではなく、必要な「駆除」の実施とその「食資源」の有効利用をめざしながら、野生動物との共存をめざしていくことの大切さを考えさせるものとなりました。そのためにも、ひきつづく企画に多くの学生・教職員組合員の参加促進をめざしていきたいと思います。 (事務局・芝田)
写真 写真