【関西北陸ブロック】のお知らせ

【学生委員長コラム】7月

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(PDF版:190712 学生委員長コラム【7月】.pdf

 私事だが、5月末から6月にかけて就職活動がピークを迎えた。ゼミでの勉強も加わって目が回りそうな日常を過ごしている。そしてそれは私だけでなく、多くの就活生がそうなのだと思う。先日訪問したとある生協の総代会での話。理事退任のあいさつをやっていた女の子もそうだった。
「私は今就活をしています。毎日就活をしていると自分が壊れそうになることがあります。」
 共感したのも束の間、私は次に続く言葉に胸を打たれた。
「そんなとき、スーツで購買(ショップ)に入ると、必ずパートさんが声をかけてくれます。
『就活?』『頑張ってね』『体に気を付けてね』。その言葉にいつも支えられ、背中を押されています。」
 専務によると、特にそういう打ち合わせをしているわけでもない。自然に発生したエピソードらしい。そしてそういう職員がこの生協にいることを誇りに思う、とも言っていた。

「私たちの生協にいる職員さんは、こっち(大学がある県)のお母さんのようでいたいと言っています」
 この生協のいろんな取り組みを見ていても、全国からあつまり一人暮らしの子が多いこの大学の学生に寄り添っていることはすぐにわかる。そんな風に思っているのか、と思った。
「思い返せばこれまで職員さんには、時には褒められ、時にはアドバイスをもらい、時には叱られながら過ごしてきました。この大学には私のお母さんがいったい何人いるのでしょうか?」

 彼女の言葉をその場にいた総代や事務局が聞き入っていた。ある人は目に光るものを浮かべていた。
 彼女の生活には生協が息づいている。そして彼女のような人がこの大学にはたくさんいる。大学生協の中でこの大学にコミュニティが形成されている。
 この話をしている彼女は生き生きしていた。キラキラしていた。その姿を見ながら、大学生や大学生活を豊かにしてくれるのは、ショップに並ぶ商品でもあたたかいごはんでも学びの講座でもなくて、その背景にあるはずの、人と人とのつながりとそこに生まれる人の想いなのだと確信した。


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